もう離さない いつまでも一緒

生きてるのも 生き抜くのも
この先ずっと この思いをしながら
生きなくてはいけないなんて
ここなら、少しは本音をいえるかな?
言ってもいいかな?

最後の場所、、、3

何人もの釣り人が この場所には

来ているで あろう轍ができている


車が一台しか はいれない

先客がいたら はいれない


もし、、👦が来たときに

先客がいたら 死ぬことはなかったのかな?


もし車が二台停められる場所なら

誰かがもっと早く見つけてくれたのかな?



👦は車を川の正面に向かって停めたんだ


正面に釣り竿をふたつおいて



引きを見ながら 大好きな釣りをしながら


薬を呑んで 煉炭に火をつけたのかな?


走り書きの遺書はどのタイミングで書いたのかな?


川岸の向こうには釣りをしている人がいる


釣り人もまさか 車の中で若い兄ちゃんが亡くなってるなんて、、、思いもしないだろうな

釣り竿がたっているんだから

釣りをしてるしか思わないよね


こんなにのどかな 所で、、、

夜は星が綺麗にみえただろうね

クルミの木が側にあり実がなっていた


クルミの木はずっと👦をみていてくれたんだな

ようやく見つけてもらった時は安心してくれたかな?


藪の中を足でまさぐりながら

👦の何かがないか、探してみた


虫が大嫌いだけど そんなのお構いなしに夢中で探した


五ヶ月もたてば何もないか、、、


その前に草がすごすぎて、、、

枯れた頃にまた来て探そうと諦めた


ジュースをあけて、お線香をたいて

大袈裟な花だと 釣り人がビックリしてしまうだろうから

紫のトルコ桔梗を一輪添えて

タバコに火をつけ

川面を眺めていた


するとニゴイが顔を出しにきた

こんなそばまで来るなんて、、、


『最後の場所』


時間がかかってしまったがようやく来れた


涙が止まらないまま 藪をかきわけ

汗と 涙でびちょびちょになりながら

最後の場所に立った


自分の子供が

こんな場所を選んで

自ら逝ってしまうなんて


病院で産声をあげて

みんなから祝福されてこの世に誕生し誰からも 愛されて元気に成長してきたのに

どうして 私の大切な子供が

こんな所で死んでしまわなければ

ならないのか


いろんな悔しさと

いない現実と

後悔と


すべてを言い表すことが出来ない

色んな感情が込み上げてしまい

声を出して泣いてしまった



今もまた書いていて涙から止まらない


あれから五ヶ月


最後の場所は釣り人のたばこの

吸殻が散乱していた


息子のでは さすがにないよね、、、

目に見える吸殻は拾ってきた


せめてそれくらいはしなければと

吸殻と釣りのごみを拾って


「また来るからね」


って その場をあとにした